ローラ上に固定したマシン。ローラーの計測部分の開発が終わっていないので、今回は出力を計測する事はできなかった。走行させても移動しないから（当たり前？）、マシンの横にセッティング用のPCを置いて作業できる。今マップ上のどこで運転しているのか、空燃比は合っているかなどをすぐに確認し、再設定する事ができるので非常に便利だ。スロットル開度を決めて低回転速度から加速していき、PCソフトウエア「Setting Workbench」のモニタ画面に表示された、マップ上のAF表示(*1)を見る。空燃比は空気と燃料の比なので、目標の空燃比からずれている燃料の量（噴射時間）を比例で修正して行く。

　32mmボアのツインインジェクタボディーはお客様のオリジナルのインマニを介してエンジンに取り付けられている。パワーが出るちょうど良いくらいの長さか？　NSRのフレームは空間が大きいのでAPEやXRに取り付ける事を思えばレイアウトの自由度が大きい。吸排気の仕様でエンジンへの吸気量が異なる。特定の領域に吸気量の谷があってもFiならそれに合わせた燃料調節が可能だ。また、今回は残念ながら詰めれなかったが、スロットルを全開から少し閉じたところなどを燃費重視のセッティングにすることも可能だ。

　残念ながら、MINI MOTOでもインジェクションが禁止されている大会がある。特に4MINIはモノ作りの要素が大きいし、まだまだ挑戦課題もあるので、オープンクラスは許可して欲しいと思うのはわれわれだけだろうか。