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「この体験記は、GX-100燃料噴射エンジンの共同開発元(現在は取り扱いされていません。)である、日晴金属株式会社の若手社員の方によるものです。」

FCデザイン

教材用燃料噴射エンジン体験記(VOL.2)

☆体験記(VOL.1)はこちらからどうぞ!
☆体験記(VOL.3)はこちらからどうぞ!


平成14年9月 晴れ 
日晴金属株式会社  八尾事業所
体験報告  技術部  堀 雄二

前回は、なんとかエンジンを壊すことなく!?
運転を無事に終了できて 「ほっ」 としました。

今回もまた、懲りずに体験報告します。(^0^)

今回も換気の良い場所ということで、屋外でやってみることにしました。
やっぱり9月になると気温もぐっと下がり気持ち良いですね。

残念ながら前回は、パソコンと接続できなかったので、
今回はエンジンとノートパソコンをケーブルで接続して運転します。

まず、パソコンとエンジンをケーブルで接続してパソコンを起動します。





※このときCOMポート番号が何番になっているか確認してください。後で必要になります。


次にコントロールソフトのセットアップをしてみることに。
ソフトをインストールするためにCDを入れます。






今回は、Win98のノートパソコンを準備してたので、なんなくインストール完了!!!!
※ 現在のバージョンではWindows(R) Xpでも使えます。(FCデザイン補足)

前回とは違って、出だしは好調です。

次にエンジンのセットアップです。
まず、ガソリンが「空」になっていたので、補充です。
よいしょ、よいしょ






後は同封されている、エンジンの始動手順にそって進めていったので、すごく簡単にセット出来ました。

いよいよエンジンスタートです。





今回もエンジンは快調に始動しました。いいね〜

パソコンと接続されているのでいろいろと試してみることに・・・
(うまくいくかな〜)






現在、約2000rpmでエンジンが回っています。
まず、「係数設定」よりレブリッミタの設定を変更してみます。

設定を1500rpmに更新してみよう!
レブリミッタの欄に「1500」を入力し、更新ボタンを押し、データをECUへ送信しました。
これで、ECUのデータが書き換わったので変化が起こるはず!!





おー!!!
エンジンの回転がみるみる落ちて約1500rpmに。
すごーい!!!
きちんとパソコンで制御出来てる!感動!!

【補足1】 ECUは設定されたエンジン回転数になると、燃料噴射をカットすることにより、オーバーレブを防止する、レブリッミタ機能を持っています。

次に、「基本噴射量設定」より噴射時間を変更してみます。

今回は直接、ECUの噴射時間を書き換える方法でします。
適切な噴射時間は、回転数とスロットル開度より推定し設定されるのですが、いろいろと変化させて、エンジンの様子を見ることにします。
初期値は下図のようなマップになっています。





【補足2】 左側の噴射マップは、横軸が回転速度(rpm)、縦軸がスロットル開度(%) になっており、 高さ軸に噴射時間(msec)が推定され、このデータはECUの中に記憶されています。
○印は回転速度とスロットル開度(負荷)の交点であり、その条件での噴射時間が右側のグラフで表されています。
尚、○印は現在のエンジンの運転状態を示すものではなく、噴射時間を設定する条件(回転数とスロットル開度の交点)を示します。
設定をいろいろ変化させても、CD−ROMに初期値のデータファイルがありますので心配いりません。


「基本噴射量設定」の回転速度とスロットル開度を変化させても、ECUのデータが書き換わるだけで、実際のエンジンの運転はスロットルレバーで変化させます。


それでは、マップを変更させていきます。


まず初めに、スロットルレバーを開閉して、レブリミットがかからないエンジンが一定回転でまわる定常状態にしました。


なぜ定常状態にしたかというと、噴射マップ上で噴射量を変化させたい部分を把握する為です。


その時の回転数(約1750rpm)をタコメータにより確認し、スロットル開度は「Setting Workbench」内の、「Input Status Monitor」にて確認します。





「リッチ側」 に大きく振る実験!!

― 手順 ―

1.<回転速度軸選択>より1764rpmの軸を選択します。
2.<スロットル開度>より41.2%の軸を選択します。
3.<噴射時間>に7.5msecを入力・更新します。
4.ECUへ送信します。


すると、グラフが下図の様に山型に変化しました。





やっぱりエンジンを「リッチ側」に振ったために、排気ガスが不完全燃焼しているようなにおいに変わりました。



「リーン側」 に大きく振る実験!!


― 手順 ―

1.回転速度とスロットル開度は変化させないので、<噴射時間>に4.0msecと入力・更新します。
2.ECUへ送信します。


すると、今度はグラフが下図の様に谷型に変化しました。





エンジンを「リーン側」に振ったために、ポコポコと音をたて失火しそうになります。


このようにパソコンを使い、回転数とスロットル開度における噴射時間をECUのデータを書き換えていろいろ変化させて、エンジンの制御を体験できて、大満足です。


また、近日中にレポート致しますので、お楽しみに !(^0^)!


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