朝10:30までは練習ができるので本番と同じ6Lapさせようとマシンをスタート させるとスピードが乗ってきたところで、フロントホイールが 強振動し、走行できなくなった。 ドライバーに様子を見ながら走行し、原因を 追及するよう指示し再スタートさせると2周目もストレートで振動しストップ。 依然、原因はわからないが、ブレーキをかけてでもスピードを落とし、 6Lap走行させた。 ゴールし燃費を計ると15cc消費して約1300km/Lであった。 決勝は2日間で4トライできるので、とにかくまずはドライバーをコースに 慣れさせる必要がある。そして、ステアリングのダンパーをクロスメンバーと タイロッドの間にマットをハサミ込む形でガムテープで止めて製作し、直ぐに 1回目のトライヤルをスタートさせた。 ダンパーの効果で振動は抑えられており、 6Lap走行してゴールすると11.3ccで1742km/Lの記録であった。 2000km/Lオーバーの我々の目標に対して、かなり未達であったため、 がっかりしていると、大会主宰者方は、反対に初参加にして、すごい記録が 出たと騒いでいる。実際この記録は、この時点では、大会15年の歴史の中 歴代3位の記録なのだそうだ。 そんなことはお構いなしに、我々は、次の トライヤルのためのステアリングアライメントのチェックをすると トーインが4mmずれていた。スピンした時に狂ってしまったのだ。 直ぐに 調整し直し、冷えぎみのエンジンに保温材を張り付ける作業を行い、 出走のための暖機をしていると、突然焼き付きぎみになり、出力が 下がったので、エンジンを止めた。暫くして壊れていないか恐る恐るエンジンを始動させると 始動したのでそのまま、スタートさせようとすると、エンジンがやっぱり かからず、走行不能になった。 一旦給油所に戻り、再始動するとかかったので、 終了時間も迫ってきているので、そのまま再給油し、スタートさせた。 ラップタイムが約1分ばらつきながら、まだ慣れていないコースを6Lapし、 ゴールすると、今度は1599km/Lと逆に悪化した。
幸運にも27本しか作っていないミシュランの新高性能ラジアルタイヤを フィリップ氏から3本貸して貰えることなった。 早速付け替えて、 昨日焼き付きかけたエンジンを何度もラッピングして、出力が元に もどっているのを確認した。 そして、燃料の給油所へ移動し、スタート前の 暖機をしようとしたら、今度はエンジンがかからなくなった。 バッテリーが弱っているように見えたので、Remmi Team がすかさず、 満充電のバッテリーを持ってきてくれて再度エンジンをかけたが、同様に かからず。よく見るとスターターを回してもピニオンがすぐに引っ込んで しまいエンジンを回し切れていない。 慌ててピットにマシンを運び、 スペアエンジンのものと交換する作業に入った。空を見上げると段々雲行きが 悪くなり、交換作業にてこずっていると遂に雨が降り出した。なんとか 交換し終わったところで規定スタート時間10分前となった。 依然、雨が 降っているが、時間がないので悪条件の中、最後のスタートをした。 無事走ってくれと池田さんと祈るような気持ちで待っていると、無線で ドライバーから”前が曇って見えず、コースアウトしたけど自力で復帰する” という連絡が入った。下りではスピードが乗るため、10分以内の ロスタイムなら、規定時間内に帰ってこれるので、10分以内に 戻ってきてほしいと祈っていたが、アッパーカウルがドライバーだけでは 閉めれない構造のため、結局30分かかってしまいタイムオーバーと なってしまった。