FancyCarol is Ecomarothon Team in Japan
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FancyCarol
Challenging 23rd SELL ECO-MARATHON England
23rd SHELL ECO-MARATHON ENGLAND への参戦記
大会公式結果 * Official Results
レース参戦概要 * Outline of Our Challenge
写真集 * Photos
Special thanks!この度の海外遠征に対し、御声援、御協力を頂きました皆様に厚くお礼申し上げます。
Thank you very much for all your help and cheering to our activity and trip.

東京工業専門学校広島校 高陽自動車学校 MAZDA CARS UK NTN株式会社 OPTIMA RACING
株式会社セイワ技研、サイクルサンカ 広島市工原動機部
FANCY CAROL-NOK号は、初挑戦にて3129km/Lの新コースレコードを樹立。
しかし、わずか0.5ccの燃料消費量差で優勝を逃した。結果は4位。
In spite of our first race in Silverstone, we got a new course record 3129km/L.
1位は世界新記録3486km/Lを樹立したMicro Jule。
非常にハイレベルなレース展開で、特にトップ3チームは30kg弱の子供を ドライバーに採用しており、
これが記録の差となって現れた(当チームは42kg)。
参加台数111台、参加国フランス、イギリス、ベルギー、ポルトガル、日本
1st place was the strongest French Microjoule. The record was 3486km/L of new World record.
111teams joined from England,France ,Belgium ,Portugal and Japan.
レース参戦概要 outline of our challenge

今回のレースには、特に強い思い入れがある。
それは、

1)世界記録が最も狙える憧れのシルバーストーンサーキット
2)世界最強のMicro JuleことLa Joliverieを始め、
  圧倒的な強さを誇るフランスの4強が参加。
3)燃料計測精度を向上させた新レギュレーション で競技参加できること

である。 このレースで十分実力を発揮するために、先のフランスのレースにも 出場し、未だ見ぬすばらしいライバル達のマシンやチーム体制、運営等も 見させて頂いた。
フランスでは、不具合が続出し思った以上に記録が 伸ばせれなかったが、マシンのポテンシャルは十分競えるレベルに あることを確信したのだ。
いよいよ我々の夢シルバーストーンで世界の強豪とレースができるのだ。

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写真集 Photos
7/13(火)前日
フランス大会後、OPTIMA RACINGのPHILIP氏が預けておいたマシンを 我々の到着前にシルバーストーンまで運んできてくれた。
我々はロンドン南部のF1ホテルから、朝8時に到着し、サーキット内に 入ろうとすると、ガードマンに入門を差し止められてしまった。仕方なくゲート前で車を止め、ジェットラグを癒すため、仮眠を取っているとPHILIP氏が様子を伺いにゲートまで見にきてくれた為、落ち合うことができた。
昨日と違うガードマンのためか、中へ入れさせてもらえないので、PHILIP氏が我々のマシンを 外へ持ち出してくれて、そこで整備をすることになった。
フランス大会の最後で大スピンをし、アンダーボディーの亀裂、アップライトの変形等の補修や、調整をしなくてはならない。
最も残念なのは、PHILIP氏から借りたミシュランが今年、マイレッジ専用に新開発したラジアルチューブレスタイヤを 3本とも壊してしまったことだ。
今回おそらくフランスの4強はこの高性能タイヤを装着してくるだろう。低速コースのシルバーストーンでは、全走行抵抗に占めるタイヤ抵抗の割合が大きいので、我々は旧タイヤを最高状態に加工して、 どこまで闘えるかが勝負となるだろう。
日本で十分ベンチテストをし、調整してきたエンジンを載せ、ホイールを装着した2時には、入門が許可された。
 
中に入るとまず、このサーキットの広さに驚かされた。まるで大地そのもののようなこの広大なサーキットは、我々を包み込み 抱擁して歓迎してくれているようだった。
ピットに入り、一通り全ての部品を組み付け、フロントホイールの アライメントを調整しようとすると、左右のホイールとも 大きなネガティブキャンバーが付いていた。よく見ると アップライトに止めているロットエンドが左右とも曲がっていた。
フランス大会最後での大スピンを思い出すとぞっとするが、この程度の損傷で済んで本当に良かったと思う。
ロッドエンドを新品に交換し キャンバー角が0度になるようにシムを調整した後、トーインも0に 調整し、シャーシーの準備は完了した。フランス大会で故障した点火装置の修繕品をチェックするため、エンジンをかけると進角ポイントが1300rpm高回転側にずれていた。チェックすると大型のトランジスタに変更したことがきっかけとなり、ノイズが入り、進角ポイントを狂わせたようだ。ホテルの 門限の10時に近づいたため、本日は、このままにしてホテルへ帰った。
7/14(水)車検、公式練習 Scrutinizing ,Track testing
エレキ担当の中植氏が電子回路にフィルターを装着している間に、 参加手続きをし、車検に持ち込んだ。
長い列で待っている間に 強豪チーム達は、車検を既に済ませ、練習走行に入っている。
1時間後、漸く自分達の番になり、無事車検を済ませ、ピットに戻ると 既に12時になっていた。
前半の練習走行は1時までなのでドライバーをコースに慣れさせるため、急いでスタートラインに運び、エンジンをかけようとすると、今度は、 スターターがスムーズに回らず、なかなか始動しない。
何回も何回も 重苦しいスターターを回しながら、何とかスタートさせたが、1周回ったところで全く始動できなくなった。
急いでピットへマシンを運びスターターを見ると、昨日スターターピニオンギヤを付け替えたときに、ピッチ間距離を 少し狭く付けていた。適正な距離に取り付け直すと生き返ったように 勢い良くエンジンが始動するようになった。
14時から16時までが後半の残された僅かの練習時間なので、今度は14時になってすぐにスタートさせたが、2周を周回したところで、どういう訳かオフィシャルがコースを 閉鎖してしまった。取り敢えずここで、燃料消費を測ると2.1ccで 2516km/Lだった。
コースを閉鎖したのは、サーキットの使用マナーが 悪いとのオフィシャルからの警告だった。他の国々のレースと比較しても それほど悪いと思わなかったが、厳正なレースを育もうとする姿勢が感じられ逆に好感が持てた。
3時半に再びコースが開放されたので、とにかく何もセッティングせず、すぐにスタートさせた。
いつもの様に初めてのコースでは、ラップタイムが大きくバラツキ 予定の6'30”を±30”バラツキながら6ラップし、ゴールしてきた。夢のシルバーストーンでどれだけの実力があるのか、みんなで息を呑みながら 計測すると6.0ccで2642km/Lであった。まだタイヤもエンジンも本番使用のセッティングをしていないので、”これならいけるぞ”とみんなで盛り上がった。 シルバーストーンのコースレコードは昨年Micro Juleが樹立した2983km/L だが、それを超えられそうなのだ。
そうこうしているうちに 点火進角装置の修理が終わり、エンジンを運転して正しい回転数で 作動するのを確認した。後は明日の本番を待つのみだ。
ピット内でOPTIMA RACINGから夕食を御馳走になり、10時には ホテルに帰り十分な睡眠を取る事ができた。
7/15(木)レース当日 competition

ホテルで急いで朝食を済ませ、8時にサーキットに到着した。
マネージャーズミーティングを済ませ、ピットに帰り、気温を計ると、晴天にもかかわらず16℃しかなかった。燃費は温度に敏感である。この気温では、とても高記録は望めない。既に、強豪達はスターとしているが16時のコースクローズまでに規定の3トライができる時間まで待つことにした。
燃料計測が非常に厳正に行われ、走行前後での 燃料温度や圧力、ダンピングボリュームが無いことが 厳しくチェックされるため、1回の走行時間が約40分でも 計測時間や待ち時間を含めると、1時間半位かかる。そこで19℃になった10時半まで待って1回目のスタートをさせた。
デフェンディングチャンピオンのMicro Juleは 既に走行を終え、低気温ながら、2805km/Lの素晴らしい記録を 打ち出した。
一方、当チームの方は、ラップタイムがまだ、ばらついているがなんとか 6ラップを完走することができた。
燃料消費を計測すると5.04ccであった。温度補正して出てきた記録は、3067km/Lのコースレコード。”やったぞ”と メンバー間で喜び合い、お互いの検討を称え合うと共に、我々の目標である世界記録に向けての活動に確信を持った。
本気仕様のセッティングすれば、さらに高記録が狙えるので、すぐに2回目のトライヤルをするため、順番待ちの列に並んだ。
タイヤ空気圧を4kg/cm2に上げ、濃い目にセットしていた燃料を適正に薄くした。


給油の準備をしていると、燃料計測の責任者が、初参加者のコースレコード樹立が信じられないのか、自分自身で計測すると言って、加圧、運転、減圧、給油の一連のチェックを数回なめるように 行った。
ダンピングボリュームがないことを確認した後、納得して、規定ラインまで燃料給油してくれた。
そして、我々は、我々の夢に向かって、マシンをスタートさせた。
規定時間ギリギリの39分59秒46でゴールし、燃料消費計測すると4.85ccで3206km/L。計測時も給油時と同じようになめるようにチェックをし、彼は、新参者の記録に納得していった。
”やったぞ”とまた、わいわい言っていると、彼らから言い渡された結果はタイムオーバー。
良く調べてみると、主催者が送った日本への規定時間の通知が我々の遠征と行き違いになったため、我々は知ることができなかった。
さらに悪いことには、規則書に書いてある同時に行われているソーラーカーレースの30秒長い規定時間がそれだと勘違いして走行させてしまったのだ。
自分達の確認が足りなかったことでもあり、仕方が無いので、次の最後のトライアルで頑張ることにした。
ここで、途中結果を表示しているモニターを見てみると、 なんとTIM01が我々の記録を大きく塗り替える 3420km/Lもの世界新記録を打ち出していた。
これには、さすがに愕然としてしまった。
敵情を視察しに 行ってみると、彼らのドライバーは28kg(10才)だった。我々のドライバーは42kgのため、14kg差がある。この差は 直接記録に反映してくるので、さすがにおめでたい私でも、これでは太刀打ちできないと悟った。
悔しくてたまらないが、よくこんな小さな子を教育したものだと逆に感心もした。
実は、我々も 過去、イギリス大会に向け、何度となく、お子様ドライバーを 検討したのだ。 しかし、膨大な練習時間や安全などの制約により、保留したままなのだ。
一方、デフェンディングチャンピオンMicro Juleもこのまま 黙っているはずがなく、調子のすぐれないエンジンを自慢の ハイテクシャーシーローラーで不良個所を解析し、修繕していた。そして、彼らもまた、30kg(10才)の超軽量ドライバーに交代させて、 コースに入り、スタートさせた。とにかく、我々は我々のベストを尽くすしかない。
タイヤの空気圧を5kg/cm2まで上げ、燃料セットを見直し、緊迫し、 疲れきっていた体に鞭を打って、最後のスタートをさせた。
段々雲行きが悪くなり、途中少し雨がぱらぱらしたが、無事6周しゴールした。
燃料消費量は4.96ccで3129km/Lと少し伸びるに留まった。
Micro Juleは2回目のトライアルで3486km/Lの世界新記録を更新し、見事 連続優勝した。
 
 
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大会公式結果 Official Resuits


Pos. Team From km/l km/l km/l  
1. Micro Joule FRA 2805 3486 - W.R.
2. T.I.M.01 FRA - - 3421 W.R.
3. T.I.M.02 FRA 2816 3141 3121 S.R.
4. Fancy Carol-NOK JPN 3087 - 3129 S.R.
5. Lutece FRA - - 2873  
6. T.E.D FRA 2830 2601 2603  
7. Team1200 JPN 2298 2359 2358  
8. Kings College UK 2005 2036 2262  
9. Callo Helis 2000 FRA - - 2087  
10. Optima Racing FRA - 1743 1806 D.W.R.
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